以前に記事にした『男の子がなったら恐い!病気と症状』でご紹介した『精巣捻転』ですが、思春期にも起こりやすい症状です。
今回、高校生で体験された親御さんの話をすることができましたので、もう一度精巣捻転とは、どういうものかしっかりと知っていただき、
どの男の子もなることもあるという事を知っていただけたらと思います!
まず、精巣捻転とはどういったものか、どういう症状なのかを詳しく見ていきます。
精巣捻転って?
精巣捻転とは、文字通り精巣、つまり『タマタマ』ががねじれてしまうことです。
精巣は、精管、精巣静脈、精巣動脈からなる精索(せいさく)という構造で体とつながっています。
精巣がねじれることによって、この精索が締めあげられ、精巣にいく血管や精管(精子を運ぶ管)の血流が停止されてしまいます。
血流が停止することで、6時間以内に手術しなければ生殖能力が低下したり、最悪の場合は精巣が壊死してしまいます。
そのため、すぐにねじれ部分を戻す事、手術をしなくてはいけません!!
精巣捻転ってどうしてなるの??
通常は、精巣を覆う膜によって精巣はねじれない構造になっているのですが、この構造が不十分だとねじれることがあります。
だから、男の子ならだれでもなる本当に怖い病気なんです!!
思春期の子は、自慰行為の仕方でも精巣捻転を起こしてしまう事も!
精巣捻転っていくつくらいの人がなりやすいの?
25歳以下の若年男性に発症すると言われています。
特に、12歳~18歳の精巣の大きさが大きくなる思春期の男児に多く見られます。
この思春期というは男の子ならでは行動と関係が有る様です。
男性ホルモン(アンドロゲン)の分泌が思春期に増加することで精巣が急激に大きくなるため
他の年齢は起こらないのかといえば、そうではなくて、乳児期は殆どの男の子が固定されているのが不十分の為に起こりやすく、出生前後、新生児期、乳幼児期にも起こるようです。
以前に記事を書いたのは、3歳のお子様の記事がきっかけでした。
つまり、赤ちゃん~若者までどの年齢も起こる可能性があるという事です!!
- 25歳以下の若年男性に発症する
- 出生前後、新生児期、乳幼児期にも
- 12歳~18歳の精巣の大きさが大きくなる思春期
精巣捻転っていつ起こりやすいの?
主に冬場の寒い時期に多く起こり、夜間から早朝の時間、寝ている時におこりやすいのが特徴です。
- 冬場の寒い時期
- 夜間から早朝
- 寝ている時間
精巣捻転の症状と痛さ
突然の激しい痛みで自覚することが多いのが特徴ですが、
ねじれている精索がおなかの中にも通っている為、腹痛、嘔吐などにも症状が出る方もいます。
- 陰嚢の激痛
- 腹痛
- 嘔吐
- 吐き気
- 精巣の腫れ
- 精巣の位置異常
- 発熱
- 頻尿 など
特に乳幼児は、おちんちんではなく
『おなかが痛い!』という事もあるようで、
見逃される事もあるようです。
吐き気、腹痛、中には背中が痛いという子もいるようなので、少なくとも下腹部痛が起こっているようであれば、睾丸を触るようにした方がいいですね。
精巣捻転が起こるとどうなるの??
- 生殖能力の低下
- 壊死することも
- 不妊症の原因になる
ねじれてから6時間以内にねじれを解消しないと、生殖能力の低下、最悪の場合は、壊死することになります。
- 6時間以内に解消 ➡ 90%以上の精巣が正常に戻る
- 12時間以内に解消 ➡ 50パーセントがダメになる
- 24時間で解消 ➡ 90パーセント精巣は助からない
このように、ねじれてから時間がたてばたつほど怖いことになりますので、早急に対処をしなくてはなりませんね!
壊死してしまった場合は、手術をして取り除かれてしまいます。
いずれにしても遅くなればなるほど精子をつくる機能が低下してしまい、不妊症の原因になりますので、早急に行かなくてはいけません!
精巣捻転?『おちんちんが痛い!』と言ったらどこ行ったらいい?
明らかにおちんちんが痛いと泣き叫んでいるようであれば、泌尿器科に直接行く方がいいです!
- 小児科
- 泌尿器科
精巣捻転ってすぐ手術?
緊急を要するので手術で行われますが、手術をする前に、超音波で精巣への血流を確認し、手でねじれを解消を試みてくれるようですが、それでも解消されないようであれば手術になります。
超音波で精巣への血流を確認
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手でねじれの解消の試み
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解消されなければ、手術
手術で開いてみて、ねじれを治しますが、開いてみて精巣が壊死してるようであれば、
壊死した精巣は摘出、取り除かれてしまいます。
精巣捻転の再発防止の手術
片方がねじれたら、何もなっていないもう片方もねじれやすくなっているので、ねじれていないほうも固定の手術をされるようです。
精巣捻転の手術後はどうなる?
術後は、外来で精巣の状態を診て経過観察になります。
精巣捻転の対処法:手術せずに治った場合はマッサージ
ねじれが解消されれば、痛くなくなりますので、激痛が起きたととしてもねじれが治れば、通常通りに過ごすことができます。
ただ、捻じれがいったん起こると今後もねじれやすく、再発がしやすくなります。
ゴムを回転させて戻ってもまた回転したりするのと同じですね。
軽いねじれで手術までいかなくて、病院でねじれを治してもらった場合も同じで、また起こらないように再発防止のためにマッサージを行うそうです。
精巣捻転のマッサージ方法
- マッサージ用のオイル
- 鼠径部(そけいぶ)と精巣のマッサージ
- 外向きにマッサージ
マッサージ用のオイルでケアします。
場所は、鼠径部と精巣のマッサージになります。
多くの場合は、内向きにねじれてしまうので、外向きにマッサージをします。
自慰行為の仕方で起こる場合があるようで、起こさないためのその説明も受けられたそうです。
精巣捻転と間違えられやすい病気:精巣挙筋反射(せいそうきょきんはんしゃ)
精巣捻転?と思ったら違う病気も!
精巣捻転と間違えられやすい症状が、『精巣挙筋反射(せいそうきょきんはんしゃ)』
精巣を外部の衝撃などから守るために、精巣をお腹の方に引き上げて隠す形になり、
それは体が勝手に反応するそう野球選手が股間にデッドボールを受けて痛みでうずくまり、その後飛び跳ねる動作をしているのは、精巣挙筋反射で上に上がった精巣を元の位置に戻そうとしている行動になります。乳幼児は違和感や痛みを感じない場合が殆んどだそうですが、成長していくにつれて違和感や痛みを伴う事が多くなる様なので、覚えておくといいですね。野球選手の様に振動を与えて戻す形だけでなく、手でマッサージをする感じで戻す形でも良いそうです。
思春期の自慰行為で射精障害?
最近の男の子傾向として、射精障害が増えているとも言われました。女性とのお付き合いよりも自分での行為をする事がメインとなり、いざ女性と付き合い出した時に、女性の内部でキチンと射精出来なくなる状態だそうです。将来の子作りに影響大になる事も多々有るそうです。
今回紹介させていただいた、『精巣捻転』は、自慰行為の仕方によっても起こってしまう病気です。
自慰行為の仕方で、将来的に膣内射精障害と言う事が起きる可能性も有るので、床にする自慰行為やきつい刺激のものは避けた方がいいですね!
精巣捻転も膣内射精障害も、将来的な子作りに大いに影響の有る事なので知っておいた方がいいですね!
精巣捻転 まとめ
- おなかが痛い、おちんちんが痛いと大泣きしたらすぐに泌尿器科か小児科へ
- 6時間以内であれば正常に戻る可能性も
- 6時間を超えると生殖能力の低下、壊死の可能性も
- 24時間たつと、壊死の可能性大!
- 乳幼児はおなかが痛いと表現することもあるので、念のため睾丸をみるように